ホームページ制作においてプラグインは開発コストを抑えて、必要な機能を簡易に導入できる便利なものです。
但し、プラグイン導入は納品時は問題なくとも、納品後にプラグインの自動アップデートなどが要因となりサイト全体の不具合発生の原因ともなるため、弊社としてはあまり積極的な利用は推奨しておりません。
その中で推奨できるプラグインとして、利用することの多いものに「WPForms」と「Wordfence」があります。
これらのプラグインは、無料版とは別に上位機能を備えた有料版も用意されています。
本記事では、無料版と有料版の主な違いをご紹介します。
※サービス内容が変更される場合がありますので、詳細は公式ページをご確認ください。
簡単な違いとして、「WPForms」の有料版は年払い更新で99ドルから料金が発生します。
有料版では4種類のプランがありますが、共通して「使える機能の拡張」や「外部サービスとの連携」が充実しています。
「Wordfence」の有料版は年払い更新で149ドルから料金が発生します。
有料版では、3種類のプランがありますが、セキュリティルールのリアルタイム更新や国別アクセス制限、専用サポートなどが提供され、無料版より強固な保護が実現できます。
両プラグインとも無料版においても機能的には充実しているので、年間更新費用が負担ということであれば無料版でも導入を推奨しますが、弊社で対応する場合は導入設定コストなどもかかってくるためご相談頂ければと思います。
WPForms有料版(ベーシック)でできること
WPFormsは、WordPress専用のフォーム作成プラグインです。
ドラッグ&ドロップによる直感的な操作で、初心者にも扱いやすいのが特徴でお問い合わせフォーム、申し込みフォームなどを簡単に作成できます。
無料版でも基本的なフォーム作成が可能ですが有料版では更にスパム対策機能や自動返信メールの詳細設定、ファイル添付欄の追加など豊富な機能が利用できるようになります。
使える設定項目が増える(例、ファイルアップロードボタン、スパム防止カスタムCAPTCHA等)
求人フォームで履歴書を添付してもらいたい時などは有料版のファイルアップロード機能が必要になります。また独自設計のスパム対策が追加でき迷惑メールの軽減など、実用性がアップします。
通知が多様になる(例、自動返信の複数宛先通知、フォーム放棄の通知)
無料版だと自動返信を設定しようとしても、ユーザーと管理者に同じ内容の送信しかできずbccが使えない為メールアドレスが公開されてしまいますが、有料版だと細かい設定が可能になります。
また、有料版ではフォーム入力途中で放棄したケースも分かるため、フォーム内容の改善EFO(Entry Form Optimization)などに繋げることができます。
更に上位のプロ版の場合
マーケティングに活用できる外部機能との連携やアンケートや投票機能が使えるようになります。
CSV、ExcelへのエクスポートやGoogleスプレッドシートと連携した自動記録をすることによりイベントの応募フォームなどで参加者リストを作る際に届いたメールを一つづつ確認してエクセルでまとめるといった事務作業の効率化を図ることができます。
また、アンケート機能でユーザーの意見を収集し、Googleスプレッドシートにリアルタイムで蓄積などもできます。
Wordfence有料版(プレミアム)でできること
Wordfenceは、WordPress向けのセキュリティプラグインです。
Webサイトのファイアウォール(WAF)やマルウェアスキャン機能を備えており、不正アクセスやウイルス感染からサイトを保護します。ログイン試行制限、IPブロック、二段階認証など、多層的なセキュリティ対策が可能です。
有料版では、セキュリティルールのリアルタイム更新や国別アクセス制限、専用サポートなどが提供され、より強固な保護が実現できます。
リアルタイムでのセキュリティ更新に対応している
Wordfenceの場合、無料版でも有料版でも使用できるセキュリティ機能はほとんど同じです。
但し、無料版の場合はアップデートやルールの更新が30日遅れて提供されます。有料版ではこれがリアルタイムで反映されます。
例えば新たに発見された脆弱性情報に基づくファイアウォールルールが即日反映され、攻撃リスクを軽減します。
セキュリティスキャンも、有料版は無制限で利用可能ですが、無料版は3日ごとになります。
国別ブロックができる
特定の国からのアクセスを制限することで、不審なトラフィックの遮断が可能になります。
個別の問い合わせサポートに対応している
有料ユーザーは専門チームによる優先サポートを受けられるため、トラブル時にも安心です。
まとめ
「WPForms」と「Wordfence」の無料版と有料版の主な違いについて紹介しました。
ホームページ制作において、プラグイン導入は制作コストを抑える有効な手段です。
ただし、導入には設定作業や継続的なアップデート対応などのセキュリティ対策が必要になるため、弊社としてはすべてのプラグイン利用を推奨しているわけではありません。
今回ご紹介した「WPForms」「Wordfence」は、比較的安定しており、必要に応じて無料版・有料版の選択が可能なプラグインです。
両プラグインとも無料版においても機能的には充実しているので、年間更新費用が負担ということであれば無料版でも導入を推奨しますが、導入にあたってはお客様の社内ポリシーや運用体制に応じてご検討いただければと思います。
コメント