SNSのデマ拡散と責任

2019年9月1日


先日SNSの利用を巡って起きた問題がニュースになっていました。
煽り運転、暴行事件を起こし指名手配された男の車に同乗していた女性と同一人物だということでとある会社代表の女性(以下Aさん)が晒されたのです。
晒しとは、悪事を犯したと噂される人物を正義感をもって私刑しようとすることでSNSの投稿、アカウント情報等から情報を繋ぎ合わせて人物を特定し住所や名前などの個人情報等をネット上に発信する行為です。
例え罪を犯したことが確かな人物であっても晒す行為は問題をはらむと思いますが、今回はそれが間違った情報、デマとして発信拡散されたことがより問題を大きくしました。
こういったデマの拡散は今回が初めてではなく、2017年にも同じくあおり運転が死亡事故の原因につながり、その犯人の父親ということで全く関係ない個人や会社が晒され問題になったこともあります。(11人が書類送検されるが不起訴)

デマ拡散の背景

なぜこのようなデマが発信拡散されてしまうのでしょうか。
背景には
・間違った正義感
・広告収入目的
・悪ふざけ
・ツールの手軽さ
等があると思います。
発信する前提としてAさんが煽り運転に関わったと本当に信じて発信したのか、Aさんは関係ないと分かっているけれどあえて発信したのかも重要です。
恐らく今回の発信者のきっかけは前者で正義感から自分の得た断片的な情報を判断し罰を与える為として発信していますが、そうではなく悪意をもってAさんを貶めようとデマを発信することも可能です。
注目を浴びるためといった悪ふざけや、過度に煽ったり不正確な情報でも発信してまとめサイト等のPV数を増やすことによる広告収入目的などのケースも考えられます。
実際に過去、地震発生時にライオンが動物園から逃げ出したというデマツイッターを悪ふざけで投稿して逮捕されたケースもあります。
そして問題なのは発信された情報を受け取った側がSNSのツールが普及した今ではリツイートのボタン(ツイッターの場合)を押すだけで簡単に不特定多数に対して善意として拡散が出来てしまうことです。

情報の取捨選択と責任をもった行動が必要

拡散行為が全て悪いとは言えません。
例えばコンビニで食品の発注数を間違えて大量に仕入れてしまったことを発信し、それを拡散することにより無駄を無くす手助けをするといったプラスの拡散もあります。
大切なのは発信された情報を安易に鵜呑みにせず情報の真偽を見極めて自分で責任が持てるのならば拡散する。責任を持てないのならば拡散しないということです。
ツイッターは匿名性ですし拡散もボタン一つなので責任の意識も希薄になりますが、デマを発信拡散した場合、業務妨害や名誉棄損に問われるリスクも考えておくということです。
拡散以外のやり方を考えるのも方法です。
冒頭のAさんを晒す行為も不特定多数に拡散するのではなく、警察に情報提供ということで意見を出せば無実の被害者を出さず、場合によっては捜査の進展にも繋がります。

法人には更に会社の信頼の看板がのしかかる

個人のアカウントにも責任はありますが、法人の公式アカウントでは個人の責任とは別に更に会社の信頼という看板がのしかかります。
法人アカウントを運用する担当が個人アカウントの感覚で発信したことにより法人アカウントが炎上してしまう事例もありました。
参考:シャープ、「値踏みツイート」で謝罪 ミニスーファミ収録ソフトに「0円」評価
こうなると影響は更に大きくなるので、個人の責任だけではなく組織としてのチェックや管理体制なども問われてきます。

まとめ

ツイッターに限らず情報を発信、拡散するという行為は今ではとても簡単にできるようになっています。但し簡単にできるからこそ、そこには責任が発生するということも意識して情報を取捨選択することが大切です。

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