2017年版 アクセスログの見方 


ホームページは作って終わりでなく、作ってからがスタート、その後の運用が大切になってきます。
その際運用の指針とするのがホームページで得られるデータ、アクセスログです。
アクセスログは毎月定期的に確認するのが一番ですが、四半期や半年、少なくとも1年毎に確認することで変化が分かりやすくなります。
但し、サイトを新規公開後の1,2か月ぐらいは身内のデータなども多く含まれるため参考程度に考える必要があります。
アクセスログは初めての方には少し耳慣れない言葉用語も入っているので弊社のアクセスログレポートで主に使う言葉をここでご紹介します。

ユーザー数と訪問数

ユーザー数は重複を含まず実際に何人がホームページに訪れたかを表しています。
弊社は月単位でのレポートを提出しているため同じ人が1日1回ずつホームページに訪れても月単位ではユニークユーザー数は1人となります。
但し、グーグルクローム、インターネットエクスプローラと別のブラウザで閲覧した場合や、PC、スマートフォンから閲覧した場合は同一人物のアクセスであってもユーザー数は2人となります。
年間レポートの場合は各月のユーザー数の合計と年間レポートでのユーザー数に違いが出ることに注意が必要です。
ユーザー数と似た概念で訪問数があります。違いは1人のひとが1日に3回ホームページに訪れてもユーザー数として記録されるのは1なのに対して、訪問数は1日に3回訪れれば3訪問とカウントされるところです。

ページビュー(PV)数

ホームページで何ページ見てもらったかの指標です。例えばトップページ→商品ページ→購入ページ→トップページという動き方をすると4ページビューが記録されます。

訪問別ページ数

ページビュー数を訪問数で割った平均値です。
訪問別ページ数が多いということはそれだけ1訪問でサイト内をよく回遊していることになります。

滞在時間

とても重要だけども意外に知られていない項目が滞在時間です。ホームページ全体の滞在時間やページ毎の滞在時間も調べることができます。例えば訪問数はすごい多いのに滞在時間は短いとなればページ内のコンテンツを充実させることを考えたり、訪問数は少ないけど滞在時間は長いページとなればいかにそのページに誘導するかを考えたりします。漠然と更新やリニューアルをするのでなくこういったデータを元に考えていけばより良いホームページへと成長していきます。
ただし、気をつけないといけないのは直帰と離脱ページの存在です。
サイトを訪れて他のページに移らずにサイトを閉じてしまった(直帰の)場合、そのページの滞在時間がいくら長くても0秒と記録されてしまいます。
またサイトで最後に見たページ(離脱)ページの滞在時間はカウントに含みません。

直帰率

1ページだけみてどこもクリックせずに帰ってしまった訪問者の割合。これも重要な指標です。直帰率が高いということはユーザーの求めている情報とホームページの内容がマッチしていないということになります。よく言われているSEO対策で「~キーワード」で1ページ目表示を実現!成果報酬制。というのがあります。もちろんホームページが上位に表示されより多くのユーザーに見てもらうことは良いことです。ただユーザーが求めている情報と異なっているのに無理やり上位に持ってきていた場合やはり直帰率も高くなってしまいます。近年グーグルはそういったミスマッチなサイトは排除し上位に表示させないように色々と対策をしています。よって短期的には上位表示されても直帰率が高くなるようでは長期的にみた場合順位が下がってしまう、自分で自分の首を絞める状態にもなりかねません。直帰率にも注意したホームページ作りが必要です。

新規訪問の割合

新しくホームページに訪れた人の割合です。
母数はユーザー数ではなく訪問数になります。
全体の訪問数が10、新規訪問が1の場合は10%です。
但しこの新規訪問の概念は集計期間に限らずサイト公開計測時点からのデータを元にします。(2年以上開いての再訪は新規)
例、集計期間4月1日~4月30日
Aさん 3月15日、4月3日、4月6日にサイト訪問
Bさん 4月5日、4月6日にサイト訪問
上記の場合
ユーザー数2(Aさん、Bさん)
訪問数4(Aさん4月3日、4月6日、Bさん4月5日、4月6日)
新規訪問1(Bさんの4月5日)
新規訪問の割合25%

スマホ・タブレット

ホームページ全体の訪問におけるスマホ・タブレットからの訪問の割合です。
ユーザー数ではなく訪問数基準です。
2016年の総務省の通信利用動向調査によるとスマートフォンからのインターネット利用率は既に50%を超えています。
業種によってスマホ・タブレット割合は大きく異なりますが、スマートフォンからの表示を最適化するようにグーグルも推奨している為割合が低い場合でも今後スマートフォンに対応したリニューアルを検討する必要があります。
スマホ・タブレット以外(デスクトップパソコン、ノートパソコン等)と比較すると滞在時間やページビュー数は低い傾向にあります。

参照サイト

ユーザーがどこからホームページに訪れたかです。グーグルやヤフーといった検索エンジン、リンク元のホームページ、広告で来たのかなどが分かります。

cpc

グーグルアドワーズといった有料のリスティング広告からの訪問。

organic

広告以外の自然検索からの集客。google/organic yahoo/organic bing/organic等。
※ bingはマイクロソフトの検索エンジン。

referral

他のブログやサイトからのリンク経由での訪問。
※ com.google.android.googlequicksearchbox/referral はアンドロイドスマートフォンでホーム画面に表示されているGoogleの検索窓からの訪問。

direct/none

記載urlのクリック、ブックマーク、urlの直接入力等

アクセスの多いページ

よく言うサイトの人気ページです。
ページビュー数単位なので、一度の訪問でも他のページ閲覧を挟んで再度見ることでページビュー数は伸びます。

ランディングページ(LP)

ユーザーが一番初めにホームページに訪れたページです。(そういった名称のページがあるわけではありません)多くの場合はトップページになりますが、観光サイトだとイベントページ、ショッピングサイトだと商品ページになる場合もあります。グーグルアドワーズなどのリスティング広告を使用するとこのランディングページを指定して自分の意図したページにユーザーを誘導することができます。直帰か否かを決めるのはランディングページの出来次第になります。それをユーザーは数秒の間に判断すると言われており、デザインなどの見た目やキャッチコピー、コンテンツ内容が重要になってきます。

離脱ページ

ユーザーがホームページを離れる前一番最後に訪れたページです。これも多くはトップページになる場合がありますが、ショップサイトならばサンクスページ、企業サイトならアクセスページの離脱率が高ければ意図した通りユーザーは行動してくれているとなります。逆にショップサイトで商品ページ→詳細ページ→購入ページ→サンクスページとあり詳細ページの離脱率が高くなってしまう場合は商品紹介の仕方に問題があるのか、購入ページの離脱率が高くなってしまう場合は購入の仕方が分かりにくいのかなどと考えることができます。

訪問キーワード

検索エンジンでユーザーが実際にサイト検索に利用したキーワードです。
以前はこれらのキーワードを元に戦略をたてることも可能でしたが、グーグルが検索エンジンのssl化(暗号化)を進めた結果ほとんど有効なデータが取得できなくなってしまいました。
リスティング広告に使用するロングテール(ニッチであまり思いつかないような)キーワードの参考の一つにすることができます。

Related Posts

MEO代行、Googleレビュー増加サービスには注意が必要

MEO代行、Googleレビュー増加サービスには注意が必要

MEO(Map Engine Optimization、マップ検索エンジン最適化)について注意点があるのでご紹介です。 立地だけではなくMEOが重要な時代に BtoCなど、主に一般消費者に向けて店舗ビジネスを行っている方にとって店舗の立地という点は重要です。 人通りがあり目の付く所に店舗を構えると看板を出すだけで宣伝効果が生まれます。但し賃料は高くなります。 逆に人通りが少ないなど立地が悪い所の場合は、賃料が安い反面、存在を知ってもらう為に広報活動に予算を振り分ける必要があります。...

経営革新等支援機関に認定されました

当社は、2023年2月24日付けで経営革新等支援機関に認定されました。 認定支援機関ID:107828000112 https://www.ninteishien.go.jp/NSK_CertifiedRecordView?id=a0D2r000004g0zfEAA 行政書士をはじめとしたプロフェッショナルスタッフに経営や補助金・助成金・資金調達などの相談をして頂くことが可能ですのでお気軽にご相談下さい。 認定経営革新等支援機関とは...

光ファイバーケーブルの選定 ポイント

光ファイバーケーブルの選定 ポイント

先日ネットワーク構築の相談を受けたので、その中で光ファイバーケーブルの基礎情報をご紹介します。 速いだけじゃない。光ファイバーケーブルの特徴 ・長距離伝送が可能 LANケーブル(メタルケーブル)では、100m以上で中継器などが必要になりますが、光ファイバーケーブルは数百m~数十kmまで伝送が可能です。 ・大容量のデータ伝送が可能 伝送帯域が大きいため大容量のデータを伝送しても速度低下が起きにくいです。...