schema.orgという言葉をご存知でしょうか。
schema.orgはカタカナ読みすると「スキーマ」となり簡潔に説明すると検索エンジンに、より詳細な情報を伝えるための記法、取組のことです。
検索エンジン(google等)で調べたいものを検索する場合どのように検索するでしょうか。例えばテレビで芸能人○○がホームページで神戸のラーメン屋、四天王という店の紹介をしているという話を聞き気になって調べてみた場合どのような結果になるでしょう。
目的のサイトをすぐに見つけることができる、芸能人のニュース記事ばかりが表示される、神戸の記事が表示される、ラーメン屋のサイトは出るけども違うお店等々調べ方によって色々な結果が出てくると思います。
検索エンジンはどんどん便利に優秀になってきていますが、限界というのもあり基本的にはキーワード単位で関連性の高いものを結果として表示させて行くので検索者が意図しないページが表示されてしまうこともあります。
そのような状況を改善し実際に人に質問して回答をもらっているような結果を検索エンジン上で表示させるための記法が「スキーマ」となります。
schema.orgとは
公式説明ではschema.org(スキーマ)とは、検索エンジン大手のGoogle、Microsoft、Yahoo! がウェブの改善を目的として共同で進めている、構造化データ マークアップの共通仕様を策定する取り組み及び記法のことになります。
schema.orgにより検索エンジンは構造化された情報を取得して検索結果の精度向上に役立てることが可能となります。結果としてユーザーはより的確な検索結果を得られるようになり、ウェブの利便性が向上します。
検索エンジンに意味を伝える
先述のラーメン屋の例でいうと「芸能人○○(という人)」が「神戸(という場所)」にある「ラーメン(という食べ物)」のお店、「四天王(という店名)」の紹介をしている。という風に言葉それぞれに特定の意味を持たせる(マークアップする)ことによりGoogleの検索エンジンにより詳しい情報を伝えることができ、検索機能を向上させ検索ユーザーが求めている情報をより適切に表示させることができるようになります。
検索ユーザーが求めている情報を適切に表示させることはサイトをよりよく見てもらえることを意味し、ホームページ上での目的(コンバージョン)を達成しやすくなります。評価を記載すればリッチスニペット上に★などが表示されクリック率の向上も期待できます。
リッチスニペット例
スキーマはこれから普及していく?
ここまで書くと良い所だらけのようなスキーマですが、実際は14年11月時点では検索結果に評価の★を表示させたりパンくずリストとして反映させるなど検索結果に表示させられる情報は一部に限られています。というのも現在はschema.orgだけでなく従来からある記法Data-Vocabulary.orgと同時に使用されているからです。
ただ、グーグル自身もウェブマスター向けのヘルプで「今後徐々に用途が多様化し、使用されるデータも増えていくことが予想されます。」と記載しているので今後に期待です。
スキーマの活用
ではスキーマが実用的かというと既に数十ページ以上の規模のサイトを制作している場合はそれらを全てコーディングし直すとなると現状においては労力の方が期待される効果を上回ってしまうかもしれません。またschema.orgのタグがコードの膨張につながることも懸念されています。
ただ、検索エンジンに適切に情報を伝え、適切に表示してもらい、よりそのサイトにマッチした質の高い訪問者を集めるということはウェブマスターの理想でもあり、今後schema.orgに対応しているしていないの違いも出てくるかと思います。
既にサイトを作っている場合は労力と効果を考え、これからサイトを作る場合は効率的に活用できればよいでしょう。